WORK & PERSON
仕事と人を知る
03製造

フェルト製造の奥深さを
もっと追求したい。

2020年入社 製造第1部所属
農学府/応用生命化学専攻出身

モノづくりの最前線で働ける喜び

学生時代からモノづくりに携わりたいという思いが強く、メーカーを中心に就職活動を行っていました。そこで、日本フエルトを知り、新規参入の難しいニッチな業界内でしっかりとした基盤を築いて安定している点に魅力を感じて、入社を決めました。

私はニードル工程と仕上工程を行う製造第1部に所属し、トラブルの対応や原因の追究、製造工程の効率化の検討などを担当しています。

フェルトはお客様の使用用途や箇所に応じて、サイズや付与する機能が異なるため、製品1つ1つがオーダーメイド品です。そのため、完成までの工程で様々な課題が発生し、都度調整が必要になります。日々発生する様々な課題に対しても、まだまだ分からないことや判断に迷うことが多いので、経験豊富な上司に相談し、助言をもらいながら解決に向けて取り組んでいます。

また、モノづくりに携わりたいという希望を叶えてくれた、今の環境をとてもありがたく思っています。

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独自の針検査機でフェルトの品質を守る

当社では、ニードル工程で用いる針の摩耗度を測る独自の検査機があり、不良な針を画像判定し、取り除いています。ニードル工程ではバットと呼ばれる繊維を針で突くことによって基布に絡ませ、フェルトにしていくので、針が折れたり、欠けたりするとフェルトの品質に関わるだけでなく、異物混入につながる恐れがあります。

もちろん、製造後のフェルトは各工程で目視やほかの検査機によっても品質を厳しくチェックしています。しかし、品質管理上、この針の検査機が果たす役割もとても重要です。それだけに、この検査機の判定基準となる閾値*再設定のお話を頂いた際は、責任の重さに身が引き締まる思いでした。

この検査機の閾値をあまりに小さくしてしまうと、問題のない針にある、わずかな差異も検知し、不良品として判定してしまいます。そのため、適切な閾値設定の算出に数カ月間を費やし、摩耗した針のデータを収集しました。検査機が上司や周囲の方と相談しながら決めた閾値で無事に稼働した時には、ホッと胸をなでおろしたことを覚えています。

*閾値:不良な針と正常な針を判定する上で境目となる数値。

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フェルトは“生き物”、その不思議さに向き合いたい

フェルトを“生き物”と評する人がいるほど、製造中のフェルトは温度や湿度など、周囲の環境の影響を受けます。工場内で温湿度の管理をしていても、季節ごとの微妙な差に影響を受けることもあり、フェルトというものの不思議さと難しさを感じます。

こうしたフェルトの奥深さゆえに、一口にトラブル対応と言っても、要因も様々で必要とされる知識も多分野にわたるため、様々な視点からのアプロ―チが求められます。また、部署の垣根を越えた対処が必要な場合もあります。だからこそ、常日頃から小さなことも相談できる信頼関係や密なコミュニケーションの大切さを感じています。

通り一遍の考え方や対策では説明がつかず、頭を悩ませることもしばしばありますが、将来的には現在の製造部門の知識だけではなく、開発や設計などの他部署の視点や経験を持ち合わせた人材に成長できたら、と思っています。

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MESSAGE 学生へのメッセージ

ニッチな業界に腰を据えて働きたい人にはぴったりな会社だと思います。私自身も「スタートラインは皆同じ」という上司の言葉に励まされましたが、抄紙用具について最初から完璧な知識を持っている人はいません。しっかりと研修や教育があり、分からないことも相談しやすい、「人を大切にする会社」だと思いますので、安心して飛び込んできてください。