WORK & PERSON
仕事と人を知る
04技術

フェルト設計の
スペシャリストを目指す。

2015年入社 技術部所属
理工学系研究科 化学・材料専攻応用化学コース出身

化学が好きだから選んだ道

子供の頃から化学が好きだったため、大学で化学を学ぶことは早くから決めていました。そして受験期を迎えた頃に繊維学部がある大学を知り、「ここなら面白い研究ができそうだ」と考え、進学することに。大学・大学院時代は“羊毛の染色研究”に没頭したこともあり、就職先のターゲットは繊維メーカーに絞りました。その中で、「100年の歴史があること」「大学の先輩が多くいること」などの理由から当社に興味が湧き、入社を決断しました。

入社後、半年間の研修が終わってから埼玉工場の製造部に配属されました。ここでは約3年の経験を積ませてもらいましたが、「現場を知る」という意味でとても貴重な期間だったと思います。なぜなら、書類だけ見ていても分からなかったことが、実際の製造工程を見ることで解決できたから。また、現場の方とつながりができたことも大きな財産になりました。ベテラン社員の方から聞けた話は、今でもあらゆる場面で役立っています。

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最適なフェルト設計を追い求めて

技術部に配属されてからは、フェルトの設計業務がメインになっています。設計というと、図面に描くような作業を想像されるかもしれませんが、私たちの設計業務とは製紙マシンに使用されるフェルトの素材や構造を決めることです。製紙用フェルトは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が組み合わさった織物と綿(わた)から構成されますが、一つとして同じ組み合わせはありません。糸の種類や太さ、経糸と緯糸の織り方、さらに綿の種類など、製紙会社のマシンごとに最適なフェルトを設計するのが技術部の役割になります。

お客様のマシンを研究し、「最適なフェルトを提供することができた」と思っても、紙が切れてしまうといったトラブルが発生してしまう場合もあります。マシントラブルには様々な要因が絡んでいるため、原因を突き止めるのは簡単ではありませんが、苦労した末に解決できた時は技術者冥利に尽きますね。また、自分が設計したフェルトがお客様にご満足いただけると、この上ない喜びを感じることができます。

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未来は希望に満ちている

私は技術部に配属されてから日が浅いこともあり、現在は“担当補佐”という立場です。ゆえに、当面の目標は、技術担当者としていち早く独り立ちすること。実現するためには、製紙会社のマシンに関する知識をもっと増やさないといけないし、設計の理論についてもさらに研究しなければいけません。幸い、身近に頼れる上司がいるので、その考え方を吸収しながら、技術者として成長していくつもりです。

当社は、見方によっては古い会社かもしれません。しかし私は、今後もずっと必要な会社であり続けると確信しています。なぜなら、ティッシュペーパーやトイレットペーパーといった家庭紙の需要が減ることは考えにくいし、物流関係で使われる紙の需要は増え続けているからです。さらに、環境保護への取り組みが盛んになるにつれ、従来はプラスチック製品だったものが紙製品へと移行していくでしょう。日本フエルトという歴史も未来もある会社で働けることを、私はとても誇らしく思っています。

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MESSAGE 学生へのメッセージ

製紙用フェルトの製造という、他社が参入しにくい事業を行っているのが当社最大の強み。足場がしっかりしているため、成果を急かされることはありません。「じっくり腰を据えて研究したい」という人には、最適な環境だと思います。一緒に会社の未来を創っていきましょう!